子ども参加のまちづくりへ~ミニこがねいは今年もキッザニアを超えたか!?~

初めて『ミニ・ミュンヘン』を知ったのが2003年。以来10年越の夢が叶ったのが昨年11月26・27日の取り組み『こどものまち・ミニこがねい』でした。

今年の『こどものまち・ミニこがねい』は、2月10・ 11日に開催、会場の公民館本館は、400名を超える参加者でにぎわいました。

こどものまちでは、大人は口出し禁止。こども実行委員会のメンバーが主体となり、住民登録をした子ども達は、職安で仕事を探し、30分働くと『10ミニコ』銀行で発行してもらえる仕組みです。ミニコをためて、カフェのたこ焼きやカリカリ君という名物お菓子を食べたり、本屋、花や、ブティック、ネイルアート、マッサージ、ゲームセンターなどなど買い物も楽しみます。市役所機能としての『受付案内』や『クリーンセンター』も大切な職場です。『銀行』『警察』も人気職業。『新聞社』では、今年はノートパソコンを持ち込み速報を発行。編集長は昨年と同じ小学3年生のT君。カラー版は3ミニコ、白黒は1ミニコ、と、今年は価格に変化をつけて販売促進。イラストや写真も入り、なかなかの完成度です。『職安』でお仕事カードを持ち働きにやってきた子どもに、「一人3部は売ってきてねっ!」と檄を飛ばし、かくして「新聞いりませんかぁ~」と売り子の声が終日、子どものまちに響きます。

人気のお仕事は、すぐに『求人カード』が無くなるため、お仕事を終えてカードが職安に戻る30分後まで、待つこともあります。「先に遊んだりお買い物したりして来てもいいんだよ」と、会場整理をしながら行列の子どもたちに話しますが、子どもは意外なほど勤労意欲が高く、目当ての仕事を待つことは苦ではない様子。しかし、それでも仕事がなくなることもあり、なんとかお仕事を増やして失業者を減らそう!と、1日目の反省会で提案がありました。ワークシェアの発想です。仕事探しの長い行列の人に向けて、待っている間に『職安システムを説明する係り』という新たな職業も開拓されました。子どもたちの豊かで柔軟な発想、まじめで心優しい行動には感心し、子どもを見直しながら大人としてのわが身を振り返ることしばし。

こどものまちの取り組みは始まったばかりですが、やがては実際の商店街ともコラボできないか、夢が膨らみます。

まちづくりへ、子どもの意見を入れていくこと。それは今後の防災の観点でも重要です。子どもは大人に助けられるばかりの存在ではなく、大人が思う以上に誰かの役に立ちたいと思っています。それは、東北の被災地からの報告にもたくさんありました。

子どもと一緒のまち歩き、マップ作り、児童館の子ども会議や子ども市議会の開催、こども防災計画、市議会や教育委員会への傍聴などなど。これからの取り組み、夢は膨らみます。