★この春15人も退職!市職員のモチベーションアップには~一般質問から~

01ccc14d9311d202fa5402c9e6fd6e8b9e6980e1426月議会の一般質問では、『職員の人財育成』に初めて取り組みました。きっかけは、この春退職した市職員が15人もいたと聞いたこと。しかもそのうちの半数は、他の官公庁へ再就職したとも聞きました。

他の自治体職員の採用試験に合格するほど優秀な職員が、「小金井市にいては将来に希望が持てない」と判断したのなら、市にとって大きな損失です。

01f078aa649b14469b235f0f82f02d5bce5a7f9b8b請求した資料や質疑を通して、退職した15人のうち20代が3人、30代が8人もいて、そのうち半数が採用後10年~20年の職員でした。

『小金井市人財育成基本方針』でも、採用後10年~20年までのおおよそ10年間は、能力拡充期と位置づけ、【基礎的能力育成後、中堅職員として仕事上での具体的成果をあげ、専門性により磨きをかける時期】となっています。伸び盛りの年代、何とももったいない事です。

この状況に対して総務部長は「市民サービス向上のため、身に付けた力を出来る限り長い期間、小金井市のために発揮してもらうことが必要。定年を待たずに退職する職員にはそれぞれの事情があるが、人事担当としては、小金井市で働き続けてもらえるよう環境を整備するのが役割である。」と、見解を述べました。

『それぞれの事情』で済ませていいのか。

もっと危機感を持ち、『優秀な職員は1人たりとも小金井市から逃さない!』くらいの気概を人事担当部長は持つべきではないでしょうか。

職員が将来展望を持ち、仕事にやりがいを感じ、小金井市民のため全力で働こうと思える職員をもっと増やさなくてはいけません。

そのために小金井市ではH28年度より『能力評価と実績評価による、新たな人事評価』を本実施しています。一般職も、H28年度の評価結果を29年度の勤勉手当に反映するなどの取組が始っています。

このような取り組みを計画的に進める事は当然重要ですが、結果に対する総括が不十分で、PDCAサイクルを回せていない!と、議会ではこれまでも指摘してきました。職員一人ひとりが自分への評価と課題を把握し、目標値を持って自覚的に取り組むように求めました。

小金井市はこれまでごみ問題、庁舎問題、福祉会館問題など、早めに手を打っておくべき課題を先送りにしてきた結果、より困難な状況に追い詰められることを繰り返してきました。

こうした行政姿勢は、職員のモチベーションを奪っているものと思います。

『目指すべき職員の姿』とは何か。それを身に付けるためのスキルは何か。職員がそれを意識して仕事をすることが重要です。

西岡新市長は選挙公約の中で『先送りから先取りへ』と掲げました。

先取りの姿勢へと変換するために、市長の考える『目指すべき職員の姿』とはなにか、質問をしました。

西岡市長の答弁で良かったことは『市民の笑顔のために頑張れる職員』を育てるのだと言われたことです。

市役所は市内最大のサービス事業所、だとも言われました。市民に喜ばれることが職員の喜びになれば、生きがいに繋がります。しかし多様なニーズを持つ市民の願いを、全てかなえる事は出来ません。公金を扱う立場では公平公正さを求められますが、行き過ぎると硬直化を招きます。これを打開するためにも職員研修があり、近年はより高度で専門性の高い『窓口対応・接遇』が求められている事を指摘しました。

生活困窮者支援も始まっており、子育て家庭や高齢者の貧困が増えるなど、社会背景が困難度を増し、複雑化しています。福祉的な対応が必要な場面もあり、他の部署との連携も必要です。

小金井市にはまじめで優秀な職員がたくさんいます。しかし複雑な事情を抱えた方の窓口対応で、信頼関係を損ねてしまった事例も見聞きします。

職員の対応によって市民が傷つき、市への信頼関係を失わせてしまっては「市民協働の担い手」として失格です。

研修の達成度を人事部門も職員も把握し、職員が自ら必要な研修を提案・選択することが出来る様にと求めました。

職員人材育成は、一般質問では初めて取り組んだテーマでした。なかなかかみごたえのある面白いテーマでした。しかも、職員のやる気が1.5倍になればその効果は計り知れません。

私自身も、じっくりと研究したいと、改めて意欲が沸いたテーマとなりました。