5月18日、議員対象のごみ問題についての学習会が行われました。市の姿勢や考えについては質問しないで欲しいとの前提で行われ、二枚橋焼却場に関する経緯の報告に止まりました。翌日の全員協議会(市議会議員全員と行政との協議の場)でようやく市の考えが見えてきました。ごみ処理に関する現状をまとめてみます。
可燃ごみの処理は、八王子市と昭島市が5月31日まで、国分寺市が9月30日まで、多摩川衛生組合が来年の3月31日まで、それぞれ受け入れが決まっています。
国分寺市は、今後のごみの受け入れ条件として、建設場所の決定を議会での決議事項とする条例制定か、国分寺との共同処理を議会決議するかを求めています。建設場所の決定には、二枚橋衛生組合の解散が前提となります。組合の解散にともなって、敷地財産をほぼ3分の1ずつ所有する、府中、調布市との跡地利用や、解体費用などの調整が必須条件となります。
市長は、ごみ処理方法は場所の決定後に国分寺と話し合いを持つ、更に建設場所は、市民検討委員会の答申とおり二枚橋とすることを公言しました。しかし処理方法の見通しや目標も示さずに、調布市や府中市が二枚橋でのごみ処理施設建設を認めるでしょうか。
小金井市は、国分寺との建設場所の決定時期の約束を守れませんでした。今また共同処理の約束を守らない場合、緊急支援してくれている他の自治体や組合に信用されなくなるでしょう。早急に近隣住民の健康と環境への負荷に配慮した処理方法の検討を進め、将来にわたる小金井市のごみのビジョンを示すべきと考えます。
◆二枚橋衛生組合と小金井市の経緯
昭和57年に、二枚橋焼却施設の老朽化と処理能力の限界を昭和62年までとして、合同で新施設計画を作成した。しかし、昭和59年、小金井市は、地元住民の反対を理由に新施設計画の執行を凍結するように二枚橋衛生組合に要請した。その流れを受けて平成4年、府中市は多摩川衛生組合への加入、調布は他の施設での処理計画案を発表した。しかし、小金井市は閉鎖するまでは今後も二枚橋で処理すると発表したのみで具体的な計画はなかった。平成16年、平成21年度までに組合が解散を決定。調布は三鷹と共同処理、府中は二枚橋以外で一括処理を発表。小金井は新たな地方公共団体と共同処理を発表した。平成17年、焼却炉の廃止時期、19年3月を目指す。組合の財産に関する基本的権利は、各市3分の1ずつ有すること、などを確認。平成19年3月、全焼却炉の運転を停止。平成21年1月、小金井市が二枚橋焼却場用地を新ごみ処理施の建設場所と決定したい旨を、市長が組合に提出した。