6月定例議会が終了~一般会計補正予算に反対しました~

 

一般会計補正予算は、14:9の賛成多数で可決されましたが、生活者ネットは反対しました。その理由は4点あります。

①  生活保護基準が8月から改定されます。国が改正しても、その影響をまず調査し、必要な手立ては自治体が行うべきです。小金井市では10パーセントの家庭が就学援助を受けています。今までの水準は維持できるように、国や都へ求めることはもちろんのこと、影響が出ないように身近な自治体でまず早急に対応すべきです。

②  学校での消費者教育として、ごみ減量の啓発グッズに、キャラクターの着ぐるみ150万円が使われます。子どもに人気のキャラクターを使おうとの発想であっても、着ぐるみに150万円は、市民感覚からは遠いものと言わざるを得ません。子ども達への消費者教育では、参加型のワークショップが有効であると、従来から指摘しています。ごみ減量啓発には着ぐるみよりも、『生ごみ入れません袋』のほうがより効果的!との市民の指摘もありました。

③  浴恩館公園・文化財センターを囲うフェンスの設置予算が計上。公園敷地内にあった空林荘が不審火で全焼し、文化財の保護を最優先に、フェンス設置を決めたといいます。この浴恩館公園は、公園美化サポーターの方々の熱心な活動に支えられています。景観を壊すフェンスの設置には異を唱え、計画段階から声をかけて欲しかったと、厚生文教委員会へ陳情も出されました。公園全体の防犯を考えても、センターだけ囲って済むかとの疑問も残ります。この予算については、計画段階から白紙に戻し、市民参加で合意と納得の元で決定すべきです。

④   小学校給食委託費の7千795万2千円は、今回取り崩す財調基金9千万円の内、7千775万8千円をあてます。これによって財政調整基金の残高は5億円を切ることになり、来年度の予算編成など、今後の財政運営には重大な影響をきたします。

今後2年間が、小金井市の財政運営が困難になるならば、その負担は少しでも抑制するのが適切な財政経営。4校直営、5校委託との提案だが、直営校の正規職員を4人で計算すれば現状の26人の職員で、少なくとも5校から6校は直営での運営が可能。その場合、委託校は4校から3校なので、財調の取り崩しは約1555万円~3110万円程度減額できます。調理現場は常に人手不足にあり、職員のモチベーションが持たないとの声も聞こえてきますが、そもそもそこまで労働環境を悪化させた原因は、現業職を不補充のままで問題を先送りにしてきた市長の責任であり、その付けを子どもに廻すことは許されません。

 又、5校委託の財政効果は4千万円と言われるが、これは正規職員が全員そろった場合の理論値。調理員が8人不補充の現状に即して計算すれば、およそ1600万円ほど。つまり4千万円の財政効果分は給食や教育費の充実に充てるというが、実態との差額の2400万円は、結局一般会計から補てんされます。5校を委託しても必要な教育費等が確保できるほどの財政効果はないのなら、適切な規模の再検討が必要です。

 6月議会直前に始まった委託説明会でも、9月委託の拙速なスケジュールと不充分な情報提供や説明に対し、市民の納得と合意は得られませんでした。市が事業を決定するときは、その意思決定の前に市民に充分な説明を行い、納得を得て進むべきです。

ネットの政策の柱である「大事なことは市民が決める」まちづくり。

これからさらに広がるであろう公民連携や市民協働には、市民の納得と合意が不可欠と改めて確認しました。