★地域のNPOが運営する公民館・図書館
来年4月に開館する「仮称:貫井北町地域センター」の運営は、これから地域のNPOを立ち上げそこに運営業務を委託する計画だということが、8/1の厚生文教委員会で明らかになりました。
1階が図書館分館、2階が公民館分館となる、市民待望の地域センターです。公民館スペースに若者コーナーができるのも特徴です。
この施設運営を、既存の事業者や民間団体に業務委託するのではなく、これまで公民館や図書館に関わってこられた市民の力を活かしたNPOを立ち上げて、そこに委託しようとの方向性は画期的であり、歓迎します。
しかし、公民館、図書館という異なる業務を受託し、そこで働く専門職員を雇用する組織の責任は重く、かなりの力量が必要です。専門性や経験なども求められ、ビジョン、ミッションを共有する一定期間の研修も必要でしょう。
それを来年4月の施設オープンに、何としても間に合わせたいのが今回の計画です。そのためNPOの会員を募集し、8月3日が発起人集会、10日には設立総会のながれ。これには、拙速に過ぎるとの懸念が、事前の説明会に参加した市民からも寄せられています。
私も6月議会の一般質問で、新公民館の運営は、これまでに積み重ねた市民参加を生かす形態と、新しい運営主体は開館の時期に無理に合わせて選ばずに、最初の1年間は「育ちあう」実践の場としてほしいことを求めてきました。
部長の答弁は、「答申に沿った形で進めたい。」というものでした。
図書館協議会と公民館運営審議会では、7月19日と26日に答申がだされ、7月26日の教育委員会で承認されています。
答申では、公民館運営審議会も図書館協議会も、市民協働を否定はしないが、望ましい施設運営のために克服すべき諸課題、諸条件を挙げて、十分な検討を求めています。
今日は私も、急遽募集された新NPOの発起人集会に参加してきました。
会場は、これまで社会教育に関わってこられた方々や、行政経験をお持ちの方々、町会・自治会の役員さん、民生児童委員さん、障がい者グループの方等々、多様な市民の方々でほぼ満席でした。
これまでの経過や今後のスケジュールと、10日の総会に提案される団体の定款や活動計画案の説明がありました。
正会員を希望する人の中から、理事、監事、理事長や副理事長も互選されました。すべて10日の設立総会で承認されます。
結局、今日の集会では滞りなく総会への提案事項が決まりましたが、今後はやはり丁寧に進めないと市民の不満が募るのではないかと、懸念される場面もありました。
今回、このNPO会員募集はHPでのお知らせや市民団体への通知などに限られ、市報ではお知らせしていません。そのため今日の会場でも、「一部の方で決めているのではないか」、との質問も出ていました。
10日の設立総会では、理事などの役員も決まり、その役割なども明らかになることでしょう。本来、これらのことはNPOの立ち上げメンバーで苦労して作り上げるものです。
そのプロセスで仲間意識が高められ、ビジョンやミッションが明確になり、必要な取り組みが見えてくるものです。
市民協働の新たな形態として、地域NPOの立ち上げはこれから注目されることでしょう。
今日は、これまで公民館に関わってきた地域住民として正会員に手を挙げてきましたが、市民協働の仕組みつくりなどはまだできていません。
議員の立場でもともに参加し支援する必要があると、再確認しました。