★辺野古の土砂投入を許さない!~12月議会の辺野古意見書から~

12月議会が終わりました。

6日には『辺野古新基地建設の中止と、普天間基地代替施設について国民的議論を深め、民主主義及び憲法に基づき公正に解決することを求める意見書』を賛成多数で採択でき、ひとまずホッとしています。しかし、辺野古の海には沖縄の民意を踏みにじる土砂投入が!この政府による暴挙は、断じて許されるものではありません。

もっとこの動きが全国に広がればと願います。そして政府の暴挙、美しい辺野古の海への土砂投入を止めさせたい!!

今後も私たちが沖縄で起きていることを他人ごとにせず、基地問題を自分事としてとらえ議論していくことが何よりも求められていると実感します。

さて12月議会を迎えるまでに、9月議会で先送りとなったこの意見書を、どう調整して出せるところまで持っていけるかが最大のポイントでした。

9月議会では陳情に賛成した共産党が「基地の国内移設を認めた事になり、賛成できない」と態度を覆しました。そうなるとその場で陳情が求めた意見書を提案しても、逆転し不採択となってしまいます。そのためその場では決着を付けず、12月議会まで調整しようと言うことになりました。

賛成した議員の中でも、共産党市議団はじめそれぞれ考え方や立場など、微妙に違いがあります。しかしこれは小金井市議会としても重大な責任のある事と考えて、12月議会までには陳情者の合意を得乍ら、意見書案を調整すべきと提案してきました。

市民や議員がこの問題で意見を交わす機会が増え、沖縄への基地負担集中のありさまや潜在していた差別意識など、問題点がクリアになったと考えます。

この間の経緯などは、1月発行の東京ネット機関誌「生活者通信」にまとめました。是非お読みいただき、ご感想などをお知らせください。

2月辺りには、陳情者の若者と一緒に辺野古の土砂投入やこの意見書の後で私たちがすべきことなど、車座トークの場を持ちたいと考えております。

★意見書の全文

沖縄県名護市辺野古において新たな基地の建設工事が進められていることは、日本国憲法が規定する民主主義、地方自治、基本的人権、法の下の平等の各理念からして看過することの出来ない重大な問題である。

普天間基地の海兵隊について沖縄駐留を正当化する軍事的理由や地政学的理由が根拠薄弱であることは既に指摘されており、沖縄県議会はこれまで何度も政府に対して「在沖海兵隊を国外・県外に移転すること」を要求する決議を可決採択している(2017年11月28日、2018年1月19日、2月1日、2月21日)。

「0.6%に70%以上の米軍専用施設が集中する」という沖縄の訴えには、「8割を超える国民が日米安全保障条約を支持しておきながら、沖縄にのみその負担を強いるのは、『差別』ではないか」との問いが含まれている。

名護市辺野古に新基地を建設する国内法的根拠としては、内閣による閣議決定(2006年5月30日及び2010年5月28日付け)があるのみである。

沖縄の米軍基地の不均衡な集中、本土との圧倒的格差を是正するため、沖縄県内への新たな基地建設を許すべきではなく、工事は直ちに中止するべきである。

また、普天間基地の代替地について沖縄県外・国外移転を、当事者意識を持った国民的な議論によって決定するべきである。安全保障の問題は日本全体の問題であり、普天間基地の代替施設が国内に必要か否かは、国民全体で議論するべき問題である。

そして、国民的議論において普天間基地の代替施設が国内に必要だという世論が多数を占めるのなら、民主主義及び憲法の精神にのっとり、一地域への一方的な押付けとならないよう、公正で民主的な手続きにより決定することを求めるものである。

なお、この意見書は米軍基地の国内移設を容認するものではない。

よって、小金井市議会は、国会及び政府に対し、以下の事項による解決を強く求めるものである。

1 辺野古新基地建設工事を直ちに中止し、米軍普天間基地を運用停止にすること。

2 全国民が、責任を持って、米軍基地が必要か否か、普天間基地の代替施設が日本国内に必要か否か当事者意識を持った国民的議論を行うこと。

3 国民的議論において普天間基地の代替施設が国内に必要だという結論になるのなら、沖縄の歴史及び米軍基地の偏在に鑑み、沖縄県以外の全国の全ての自治体を等しく候補地とし、民主主義及び憲法の精神にのっとり、一地域への一方的な押付けとならないよう、公正で民主的な手続きにより解決すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。